アオコ (あおこ)

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富栄養化の進んだ湖沼で藻類が異常繁殖し、水の色が緑色に変色する現象のこと。水中が酸欠状態になるため魚介類に被害をもたらす場合や、肝臓毒や神経毒などの有害な化学物質が作られる場合がある。

アオコ

アオコ(青粉)とは、富栄養化が進んだ湖沼等において微細藻類(主に浮遊性藍藻)が大発生し水面を覆い尽くすほどになった状態、およびその藻類を指す。粒子状の藻体がただよって水面に青緑色の粉をまいたように見えることから、「青粉(あおこ)」と呼ばれるようになったと考えられる。

概要

水の華の一形態で、藍藻だけではなく、緑藻やミドリムシによるものもアオコと呼ぶ場合もあるが、近年では藍藻主体である場合を指すことが多い。甚だしいものは、ペンキに喩えられるほど色が濃くなる。
かつて「アオコ」の呼称は、構成藻類の代表種 Microcystis aeruginosa の別名として使われた。この藍藻はガス胞を持ち、寒天質で覆われた群体を形成するため、アオコとして観測されやすい。
湖沼や環境、季節によって、観察される種は変化する。以下はよく見られる属名。

被害

アオコが発生すると様々な不都合が生じる。
人間社会においては、湖沼自体の利用障害となる(例えば鯉をはじめとする養魚、淡水漁業、近隣の生活環境、親水、観光産業など)ほか、取水源として利用する水道水の異臭・異味の原因となったり、さらには人や家畜への健康被害も懸念される。 また、湖沼周辺の生態系など自然環境を損なうおそれも高い。
遮光によるもの
水面をアオコが覆うと、水草など他の水生植物は、光合成ができず死滅する。水草の森は、魚類の産卵や稚魚の成育場所として重要であり、その消滅は生態系の破綻を招くおそれがある。
酸欠によるもの
夜間の呼吸作用により溶存酸素が消費され、魚類などの動物が酸素欠乏により死滅する。湖沼は河川に比べて酸素の供給効率が低く、新鮮水による洗い流し効果も無いため、酸欠を招きやすい。また、アオコの死骸が湖底で腐敗すると、硫化水素などの還元性物質が発生し、やはり酸素を消耗する。
毒素によるもの
藍藻には非リボソームペプチドであるミクロシスチン (Microcystin-LR、略:MC-LR)などの毒素を生産する個体群が含まれており[1]、赤潮と同様に魚類のエラを閉塞させ窒息させるほかにも、毒素によりカモなどの鳥類(アイガモ)の肝臓組織に蓄積し斃死を引き起こす[2]ことがある。また、アメリカ、オーストラリアなど放牧が盛んな国では、飲用した家畜の斃死被害が多発しているほか、ヒトに対しても、1996年ブラジルで、肝不全による死者50名を出す事件が報告されている[3]ほか、発癌性(肝臓ガン)が指摘されている。

このコンテンツはクリエイティブ・コモンズ・ライセンスCC BY-SA 3.0に基づきアオコ – Wikipediaより転載したものです。