ハタやカサゴなど、堤防に潜む高級魚を手軽に狙えるライトロックフィッシュゲーム。
身近なフィールドで楽しめる釣りであり、ソルトルアーフィッシングの入門としても最適だ。
今回は、そんなライトロックフィッシュゲームの基本を実釣を交えながら解説していこう。
目次
- ライトロックフィッシュゲームの基本タックル
- 竿抜けポイントを攻められる!マイクロジグで狙ってみよう
- ライトタックルの強みを生かす!軽量ジグヘッドで狙ってみよう
- どんな魚も魅了する!?ボトムワインドで狙ってみよう
- ロックフィッシュの定番リグ!テキサスリグで狙ってみよう
- 総括・今回使用したアイテム
ライトロックフィッシュゲームとは
ライトロックフィッシュゲームとは、その名の通りライトタックルを用いてロックフィッシュを狙う釣りだ。
手持ちのタックルを流用して楽しめるため、初心者でも気兼ねなくチャレンジできる。
またライトタックルならではのゲーム性の高さもあり、強烈な引きをダイレクトに味わえるのも魅力のひとつといえるだろう。
ライトロックフィッシュゲームの基本タックル
ロッド
ライトロックフィッシュゲームのロッドは、エギングロッドやライトゲームロッド、バスロッドなどを流用する。
5〜20gのルアーをキャストできるものであれば、基本的にはどのようなルアーロッドでもOKだ。
リール
リールはスピニングリールの2000〜3000番を選ぼう。
ベイトリールを用いてもよいが、軽いルアーをキャストする際はスピニングタックルのほうが圧倒的に扱いやすい。
よって初心者の場合はスピニングから始めることをおすすめする。
ライン
メインラインはPEラインの0.4〜0.8号が適している。
エギングやライトゲームで使用しているラインをそのまま流用してOKだ。
リーダー
ショックリーダーは、フロロカーボンの8〜12ポンド程度の太さを使用する。
メインラインがPEの0.6号であれば10ポンドといった具合で、同等の強度のものを選ぶといいだろう。
長さは半ヒロ(75cm)から1ヒロ(約150cm)程度取っておけば十分だ。
マイクロジグで狙ってみよう
釣り場に到着してからの第一投目は、ポイントを広く探れるマイクロジグで攻めてみよう。
メタルジグは同じ重さのワームよりも飛距離が出るため、竿抜けポイントの攻略にはもってこいだ。
ランガンスタイルに最適
メタルジグは活性の高い魚を効率よく探るのに適しており、ランガンスタイルの釣りに欠かせないルアーだ。
フラッシングと不規則なフォールアクションでアピールできるため、ワームに反応しない魚でも口を使いやすい。
とくにベイトフィッシュが回遊しているときは、メタルジグばかりにアタリが集中することもあるほどだ。
ロックフィッシュにおすすめのメタルジグ
今回の釣行では、ルミカから発売されている小型メタルジグ「メタルジャッカー マイクロ」を使用した。
ボディの中心にスリットを設けており、フォール時に複雑な水流を生み出してアピールできる設計となっている。
またセンターバランス形状となっているため、フォール時に食わせの間となるスライドアクションを出しやすいのも大きな特徴だ。
安心のアシストフック
メタルジャッカー マイクロは、ティンセル付きのアシストフックを標準で装備している。
こちらのアシストフックはやや太軸となっているのが特徴で、ロックフィッシュ狙いには嬉しい設計といえるだろう。
実釣中に折れたり伸びたりといったトラブルは一度もなく、不意の大物が掛かっても安心してやりとりできる。
波動+発光でアピール
メタルジャッカー マイクロが持つ最大の特徴は、発光でアピールできるという点だ。
本体のスリット部分には、ルミカから発売されている最小サイズの発光体「ちもとホタル」を装着できるよう設計されている。
「メタルジグの波動+発光」という、今までにない新しいアプローチができるだろう。
暗い時間帯にちもとホタルを装着して狙うと、一投目からカサゴがヒットした。
メタルジャッカー マイクロは、一般的にメタルジグが敬遠されがちなナイトゲームでも強烈にアピールできる。
昼夜問わず活躍する新しいメタルジグとして、ライトロックフィッシュゲームにおいて頼もしい武器となるだろう。
良型のアジもキャッチ
釣行当日は、メタルジャッカー マイクロで良型のアジもキャッチした。
良型のアジは海底付近を回遊していることが多く、ロックフィッシュと同じ層で釣れることも珍しくない。
ロックフィッシュ狙いだけではなく、アジングに行く際も準備しておくことをおすすめする。
軽量ジグヘッドで狙ってみよう
警戒心の強い日中のロックフィッシュには、軽量ジグヘッドリグでアプローチしてみよう。
軽量リグで自然な動きを見せることで、海底でじっとしているロックフィッシュも思わず飛びついてくる。
スローに誘ってみよう
日中のロックフィッシュは、堤防や消波ブロックなど障害物の陰に身を潜めていることが多い。
このような魚は警戒心が強いため、5g以下の軽量ジグヘッドでスローに誘うのがポイントだ。
水深が浅いポイントでは、さらに軽量のアジング・メバリング用ジグヘッドを流用してもいいだろう。
3gのジグヘッドで消波ブロックの際を探ると、身を潜めていたクロメバルがヒット。
初夏のデイゲームという、メバルを釣るには難しい状況で獲った貴重な一匹だ。
日中の警戒心が強い大型メバルも、軽量ジグヘッドリグによる自然な動きには反応することがある。
ボトムワインドで狙ってみよう
魚の活性が低いと感じたら、ダート形状のジグヘッドを使ったボトムワインド釣法にチャレンジしてみよう。
ボトムワインドはあらゆる魚の反応を得やすいため、とにかくアタリがほしい時におすすめの釣法だ。
ワームを左右に激しく動かそう
ボトムワインドの基本アクションは、タチウオやシーバスなどでお馴染みのワインド釣法と同様だ。
キャスト後ワームを着底させ、竿先を素早く小刻みに2〜3回動かしたのち、テンションを保ったまま着底させる動作をくり返す。
このようにワームを左右に激しく動かすことで、ゆっくりとした動きに反応しなかった魚が反射的に口を使うことがある。
堤防の足元を小刻みに探っていると、海底に身を潜めていたカサゴをキャッチ。
ワームを着底させ、小さく2回シャクったあとのフォール中にヒットした。
目の前のルアーに全く興味を示さない魚も、不規則なダートアクションであれば攻略につながりやすいことを覚えておこう。
テキサスリグで狙ってみよう
海底をじっくり探りたいときは、テキサスリグでアプローチしてみよう。
テキサスリグは荒い地形を攻めるのに適しており、ハードロックフィッシュゲームやバスフィッシングにおける定番のリグだ。
険しいポイントを攻められる
沈みブロックや急なカケアガリなど、海底に大きな変化のあるポイントはロックフィッシュにとって格好の住処となる。
しかし複雑な地形は根掛かりしやすく、メタルジグやジグヘッドリグで攻略するのは難しい。
テキサスリグは針先を隠せるため、このような複雑な地形であっても根掛かりを恐れず果敢に攻められる。
海底をじっくり狙おう
テキサスリグの基本は、ボトムパンピングやズル引きで海底を誘っていく。
フォール時にバイトしてくることもあるため、キャストしてから着底するまでは竿先に神経を集中しよう。
これらのアクションで反応がない場合は、海底の少し上をスイミングアクションで狙ってみるのもひとつの手だ。
テキサスリグで海底を探っていると、高級魚のキジハタがヒット。
コンクリートブロックが沈む険しいポイントであったが、根掛かりを恐れず攻めたことで釣果につながった。
身近な堤防であっても、海底を丁寧に探ることで思わぬ魚と出会える可能性を秘めている。
ラバージグで狙ってみよう
良型のロックフィッシュを狙いたい方は、ラバージグをキャストしてみよう。
ラバージグはアピール力が高いため、朝・夕マズメなど魚の活性が高まる時間帯にも役立つルアーだ。
基本はただ巻きでOK
ラバージグの基本アクションは、海底付近をゆっくり巻くだけでOK。
時折リフトアンドフォールやボトムパンピングなど、海底を意識したアクションを織り交ぜるのもいいだろう。
またラバーが潮の流れによって自然に動くため、ボトムに放置しているだけで食ってくることもある。
海底付近をただ巻きで探っていると、カケアガリに差し掛かったところで20cmオーバーのカサゴがヒット。
ラバージグはワーム単体よりもはるかにシルエットが大きくなるため、良型のロックフィッシュが食ってきやすいという特徴がある。
堤防ではカサゴなどのロックフィッシュ以外にも、チヌやマゴチ、シーバスといった思わぬ大物が反応することも珍しくない。
手軽で楽しいライトロックフィッシュゲーム
ライトロックフィッシュゲームは、時間帯やシーズンを問わず誰もが手軽に楽しめる釣りだ。
ライトタックルでは魚の引きがダイレクトに伝わるため、ヘビータックルでは味わえない面白さがある。
本記事を読んで興味を持った方は、ぜひ手持ちのタックルを持ってライトロックフィッシュゲームにチャレンジしてみてほしい。
積極的にリリースしよう
ロックフィッシュは成長が遅く、カサゴであれば20cmまで成長するのにおおよそ4〜5年かかるといわれている。
したがって、乱獲してしまうと資源の回復まで多大な時間を要してしまうことになる。
その一方でロックフィッシュは生命力が強く、丁寧にリリースをすれば高確率で生き延びる魚でもある。
小型はもちろんのこと、資源保護の観点においては繁殖能力の高い大型をリリースするのが望ましい。
ロックフィッシュゲームを末永く楽しむために、キープは最小限にとどめ積極的にリリースすることを心がけよう。
使用したアイテム
ルミカ「メタルジャッカー マイクロ」
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※ 50音順ルミカ
1979年、夜釣りでは定番となる化学発光体「ケミホタル」で鮮烈デビューを飾る。釣具以外にもコンサート市場やカメラ業界への展開など、事業展開は多岐にわたる。常に世にないものを創る精神で、日夜新商品開発に励んでいる。
