近年、水温の上昇とともに生息域が北上しているソウシハギ。
一見ウマズラハギに似ているが、フグ毒の比にならないレベルの猛毒を持つ魚だ。
今回は、いつ釣れるかわからないソウシハギの危険性について解説していこう。
ソウシハギとは
ソウシハギとは、最大1mにも達する大型のカワハギの仲間。
ウマズラハギによく似ているが、体長に対して大きすぎるほどの尾ビレや奇抜な模様(体色)が特徴だ。
ソウシハギは暖かい海を好む魚であり、沖縄をはじめ世界中の熱帯域に生息している。
しかしながら、近年は水温上昇の影響で生息域がどんどん北上しているのだ。
今年は都心の横浜市でも姿を見せており、いつどこで釣れるかわからない状況になっている。
ソウシハギは食べると危険
ソウシハギは内臓に「パリトキシン」という毒を持っている。
パリトキシンはフグが持つテトロドトキシンの70倍の毒性があり、非常に危険な猛毒だ。
上の写真は別の魚のものだが、このように内臓を一口でも食べようものなら高い確率で死に至るだろう。
ソウシハギの身は無毒なため、沖縄など一部の地域では一般的に食されている。
しかしながら、普通の白身魚という感じでとりわけ絶品というわけではないようだ。
死のリスクを負ってまで食べる魚ではないため、釣れた場合はやさしくリリースするようにしよう。
Twitterで話題に
数年前に、カワハギと間違え持ち帰ろうとした方が、Twitterの呼びかけで命拾いしたという事例もあった。
もし釣り場で持ち帰ろうとしている方を見かけたら、猛毒魚であることを教えてあげよう。
ソウシハギの存在を認識しよう
ソウシハギの分布は年々拡大しており、もはやいつどこで釣れるかわからない。
とくに小型の場合はウマズラハギやウスバハギと間違えやすいので注意が必要だ。
ソウシハギの姿をしっかりと覚え、間違えて食すことのないようにしよう。