海面でクルクルと回り続けるイワシをフィッシュイーターが突き上げ、パニックになったイワシが逃げ惑う。
そのような光景はパニックイワシパターンやクルクルイワシパターンと呼ばれ、フィッシュイーターを釣り上げる大チャンスとなる。
今回はそんなパニックイワシパターン時に実績の高かったルアーを厳選して紹介していこう。
パニックイワシパターンとは
パニックイワシパターンとは、イワシが海面を左右にクルクルと回り続けるパターンを指す。
このような状況ではフィッシュイーターの活性も高まり、競ってイワシを捕食することが多い。
朝マズメ時のこのパターンは特にチャンスであり、シーバスだけではなくブリやヒラマサ、大型のアジといった青物が混じることもある。
夏から秋まではこのパターンに遭遇することも多くなるので、チャンスをモノにするルアーをひとつ忍ばせておくようにしよう。
イワシがクルクルと回る理由
イワシが狂ったようにクルクルと回り続ける理由をご存知だろうか。
そのようなイワシはガラクトソマムという寄生虫の幼虫に脳を操られている状態であり、その病名をガラクトソマム症(吸虫性旋回病)と呼ぶ。
このガラクトソマムという寄生虫の最終宿主は鳥であり、その鳥に捕食してもらう為にクルクル回るようにイワシの脳を操っている。
なお、人間がガラクトソマムという寄生虫を食べても無害であるとのことなので安心してほしい。
朝マズメのパニックイワシに遭遇したら投げるべきルアー
ダイワ「モアザン ソルトペンシル-F 」
ダイワから発売されている、「もはやエサ」という称号を持つペンシルベイト。
「もはやエサ」という称号は伊達ではなく、かんたんなロッドアクションで弱った魚を演出でき、さらには海面に浮かべておくだけでフィッシュイーターがバイトしてくることもあるほどだ。
本ルアーの元祖である「TD ソルトペンシル」を継承しつつも、ボディ剛性やフッキング性能、アクションなどをさらに強化しているので鬼に金棒状態といえるかもしれない。
パニックイワシパターンのためだけではなく、常に忍ばせておいて損はないルアーだと断言できる。
リトルジャック「XB-42R」
リトルジャックから発売されている、ソルト用としては珍しいプロペラを搭載したシャロースイッシャー。
難しいロッドアクションは必要なく、ただ巻きのみでパニックイワシパターンを制す力を持つルアーだ。
パニックになった時のイワシのような波動とフラッシングをプロペラが自動で演出してくれ、フィッシュイーターを狂わせる。
魚を引き寄せる力は強いが、プロペラが浮いたゴミをも拾ってしまうため、海の状況を見て投げるようにしよう。
ブルーブルー「ガボッズ」
ブルーブルーから発売されている、海面爆発系スイミングポッパー。
どのようなロッドアクションでも弱ったベイトフィッシュを模倣でき、パニックイワシパターンの為に作られたのではないかと勘違いしてしまうほどパターンにハマるルアーだ。
ポッパーとミノーのアクションを融合させた設計であるため、ただ巻きのみでもフィッシュイーターを引き出す力を持つ。
サイズは90mm、65mmがラインアップされているので、その状況にあったサイズをチョイスしたい。
メガバス「フライングX SW」
メガバスから発売されている、自発的にボイルを発生させるために作られたトリガーベイト。
ロッドを立ててリトリーブするだけで、水面を飛び跳ねるライズアップアクションを演出できるルアーだ。
海面を意識するフィッシュイーターが少ない場面でも、活性を強制的に引き上げる力を持つ。
海面を飛び跳ねるアクションを得意とするためフッキング率が少し落ちるが、伸びの良いナイロンリーダーに変更するなどの工夫でカバーしよう。
デュオ「マニック」
デュオから発売されている、独自のマニックアクションを持つシンキングペンシル。
シンキングタイプでありながら浮き上がりが速く、海面でのパニックアクションを演出することも容易なルアーだ。
超細身なボディに固定重心ウェイトから生み出されるバツグンの遠投性能は、遠くのパニックイワシパターンを狙い撃つ場合にも重宝する。
ヘッドのアイが下に付いたデザインであるため、初心者でもかんたんにドッグウォークアクションが出せるのも嬉しい。
ただ巻きでは、「マニックムーブ」なる独自のハイピッチロールアクションで泳ぎ、フィッシュイーターを狂わせる。
パターンに合わせたルアーをチョイスしよう
フィッシュイーターを釣り上げる大チャンスに遭遇しながらも、そのパターンに合ったルアーを持ち合わせていなかったことで不発に終わることも少なくない。
悔しい想いをしないためにも、パニックイワシパターン用のルアーをタックルボックスにひとつ忍ばせておこう。
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