堤防で釣りをしているとよく釣れるベラとその仲間たち。
外道としてひとくくりに扱われることが多いが、実はさまざまな種類が存在していることをご存じだろうか。
今回は、そんなベラの中でも堤防でよく見かけるベラの仲間を紹介していこう。
堤防で釣れるベラの仲間
キュウセン
砂地に潜んでおり、キス釣りの外道としてよく釣れるベラ。
瀬戸内海ではギザミと呼ばれ、専門に狙う船もあるほど人気が高い。
刺身や南蛮漬けで食され、ベラの中で最も食味が良いことでも知られている。
ホシササノハベラ
岩礁地帯を好み、穴釣りなどの外道としてよく釣れるベラ。
アカササノハベラとよく似ているが、体表に白い星状の柄があることで見分けられる。
やや磯臭さがある個体もいるが、良型は煮付けで食べると美味しい。
アカササノハベラ
この種も岩礁地帯に身を潜めていることが多い定番のベラ。
ホシササノハベラとよく似ているが、体色に赤みが強いことと、目の下の黒い筋が胸ビレで止まっているかどうかで見分けられる。
また、ホシササノハベラよりもやや水深のある場所を好む傾向がある。
オハグロベラ
砂地から岩礁まで、沿岸に広く生息しているベラ。
体高のあるベラで、ちょい投げの外道で掛かると思わぬファイトに驚かされることがある。
特別おいしいわけではないが、塩焼きや煮付けで食べられる。
ホンベラ
堤防のキワに身を潜めていることが多い小型のベラ。
口が非常に小さいため、エサ取りが上手な厄介な魚としてエサ釣り師からは敬遠されがちだ。
釣れてもサイズが小さく可食部が少ないため、基本的にはリリースされることが多い。
ニシキベラ
堤防や磯に広く生息しており、誰が見てもわかるほど色鮮やかなベラ。
非常に美しい魚であるが、可食部が少ない上に脂もなくあまり美味しくはない。
釣れたら優しくリリースしてあげよう。
イトヒキベラ
鮮やかな体色が印象的な南方系のベラ。
見た目が非常に美しいため、観賞魚としては高値で取引されている。
ベラの仲間は海水魚の中でも比較的飼育しやすいので、釣れたら飼育してみても面白いだろう。
魚の知識を身につけよう
ベラは外道としてひとくくりにされがちであるが、身近な堤防にいるだけでも数多くの種類が存在している。
その数はおおよそ日本に約130種、世界には500種類ほど生息しているともいわれているのだ。
今回紹介した種はいずれも珍しい部類ではないが、魚の知識を身につけることで周囲の釣り仲間や家族から一目置かれることだろう。