ベイトフィッシュの生態| ボラ編

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2018年06月21日

写真提供:副島 弘喜 様

本命の魚を手にするにはその魚の生態を良く知ることが重要と言われるが、捕食されるベイトフィッシュの生態までに詳しいという方は少ないだろう。

ベイトフィッシュがどのような生活を送っているのかを知ることにより、捕食される時期や本命魚の捕食方法など、釣り方の参考になることが多い。

今回は、主に河口などでシーバスやヒラメなどによく捕食されている「ボラ」に焦点を当ててみよう。

ボラとは

ボラはボラ目ボラ科ボラ属の海水魚。

出世魚としても有名で、地域によっても異なるが小さいものからハク→イナ(イナッコ)→ボラ→トド となる。

最終的にトドとなることから「とどのつまり」という慣用句の語源になったとも言われている。

ボラが跳ねる理由

ボラが水面高くジャンプし、大きな音を立てて着水する様子を見たことがある方も多いだろう。

ボラが跳ねる理由は諸説あるが、体表の寄生虫を落とすためといった説もある。

見るからに痛そうな音で着水しているが、ボラも必死なのかもしれない。

ボラの生活史

写真提供:久保 慶彰 様

ボラは海水魚であるが、生活史の多くを汽水域や淡水域でも過ごす周縁性魚類である。川を眺めるとコイの横をボラが泳いでいる様子を観察できるはずだ。

稚魚は群れを成して河川へ遡上し、コケやプランクトン等を食べて成長する。

30センチ以上の成魚になるまでに2年ほどを要し、産卵は外洋で行われるそうだが、詳しい産卵方法は明らかになっていない。

産卵期は主に10〜1月といわれており、卵巣はカラスミの原料として有名だ。

冬に大きな卵巣を持ったボラが釣れたらカラスミ作りにチャレンジしてみてはいかがだろうか。

ボラを捕食する魚

ボラは生まれて間もない数センチのハクから、50センチほどの成魚までフィッシュイーターの餌となる。

一体どのような魚がボラを捕食しているのだろうか。

シーバス(スズキ)

ボラを捕食する魚として一番に思い浮かぶのがシーバスだろう。

シーバスもボラと同じく周縁性回遊魚で、汽水域や淡水域にまで進出して生息域が被ることからも、幅広い時期、フィールドでメインベイトとなることが頷ける。

季節ごとに捕食されるボラのサイズが異なり、状況によって攻め方を変える必要がある。

春先に群れているハクを偏食するようなマイクロベイトパターンでは、頻繁にシーバスがボイルするものの食わせることが難しいケースが多い。

シルエットの小さなルアーを用いたり、あえてビッグベイトでハクの群れを散らせてリアクションバイトを誘ってみるのも良い。

夏以降になるとイナッコと呼ばれるようなある程度の大きさとなり、イナッコを捕食するシーバスは比較的釣りやすくなる。

イナッコパターンの狙い目は雨の増水後など。増水した河川の流れが緩い場所に集まったイナッコをシーバスが活発に狙うため、群れに当たれば連発も楽しめるだろう。

さらに30センチ以上の成魚のボラを捕食するのは間違いなくランカーサイズが多い。

産卵を控えたシーバスは秋に荒食いを行い、大型シーバスは効率よく大きなボラなどのベイトフィッシュを狙いやすい。

特にビッグベイトでの釣果を出しやすいパターンといえるので、通年大型のボラが多いフィールドでは、ランカーのみを狙ってビッグベイトを投げ倒すのも有効だ。

アカメ

写真提供:局田 有 様

1メートル、30キロ以上にもなる怪魚のアカメも、ボラを良く捕食する魚だ。

アカメも汽水域に多く生息し、専門で狙う場合は泳がせ釣りの餌としてボラを使用することも多い。

大型のものでは50センチほどのボラを捕食することもあり、ビッグベイト以上に大きなジャイアントベイトを使用するのも有効かもしれない。

人間が食べても美味しい魚

環境汚染に強く汚い川にも多いことから、最近ではボラを食べる習慣はほとんどないが、綺麗な外洋で釣れる個体はクセもなく非常に美味だ。

特に冬には脂が乗って美味しくなるので、釣れたら是非食べてみてほしい。

汽水域でのメインベイト

前回のカタクチイワシは海のメインベイトであるが、ボラは汽水域でメインベイトとなる。

生活史をよく理解して本命狙いに役立てよう。

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