ロッドの選び方虎の巻【第2回「ロッドの弾性、チューブラー・ソリッドティップの特性について」】
ここでは、ロッドの性格を左右するカーボンシートの弾性と、2種類のティップの違いや特徴について説明する。
カーボンシートの弾性について
「高弾性/中弾性/低弾性のロッド」という言葉は、ある程度ロッドに関する知識のある人なら耳にしたことがあるだろう。では、これらのロッドにはどのような特徴があるのか、詳しく説明していく。
なお、一般的には…
- 「高弾性ロッド=ファーストテーパー」
- 「低・中弾性ロッド=スロー・レギュラーテーパー」
といった図式は成り立つが、必ずしもすべてのロッドに当てはまるわけではないので注意してほしい。
高弾性ロッドの特徴
ロッド全体にハリがあり、低弾道でキレのあるキャストが可能だ。
また感度にも優れているため、細かいアタリをも感知することができる。
ショートバイトを感知する必要のあるアジングやエリアトラウト用のロッドで多く見られる。
一方で、ロッド全体が魚の走りに追従しいなしてくれるわけではないので、ポンピングのタイミングやドラグの調整などといった部分に気を使う必要がある。
低・中弾性ロッドの特徴
高弾性のロッドと比べ、魚とのファイト時にロッド全体でいなすことが可能だ。
リリースポイントが広いため、多少リリースポイントがズレてもロッドがしなって修正してくれる。
そのため、安定したキャストアキュラシーを確保可能だ。
また高弾性のロッドと比較してフッキング時やファイト時にバレにくいのも特徴だ。
シーバスを始め、シングルフックを使用したトラウトゲームなど、バレることの多いターゲットを狙う際にはメリットとなる。
一方で感度に関しては高弾性ロッドにやや劣る。
加えて、セッティングするリールとのバランスを考えないと、先重りしてしまうことがあるので、タックル全体のバランスには注意しよう。
チューブラーティップとソリッドティップについて
ライトゲームロッドを選定するにあたり、多くの人が迷う要素となるのがチューブラーティップかソリッドティップかといった点だろう。
チューブラーティップは幅広いジャンルのロッドに搭載されているが、ソリッドティップはアジングやエリアトラウト、オフショア用の一部ロッドに限定されている。
では、それぞれの特徴はどういったところにあるのか、下記に記すことにする。
チューブラーティップの特徴
チューブラーティップはティップが中空構造になっており、ルアーアクションをつけやすい。
軽量かつ高感度なモデルが多く、「掛けの釣り」に適している。
ソリッドティップの特徴
ソリッドティップはティップが中空構造ではなく1本の芯のように詰まった構造になっている。バ
イトを弾きにくいため、リトリーブをメインとした「乗せの釣り」に適している。
現状はメーカーごとにバラバラ
一般的には上述したような特徴があるが、昨今はロッドの多様化によりチューブラーティップでも「乗せの釣り」に適したモデルや、ソリッドティップでも「掛けの釣り」に適したモデルが発売されている。
そこで、分かりやい例として以下のような例を上げることにしよう。
チューブラーティップは中空構造の金属円柱を叩いた時の振動の伝わり方、ソリッドティップは中の詰まった金属円柱を叩いた時の振動の伝わり方をイメージしてもらえると分かりやすいかと思う。
どちらを選択するかはアングラー側の好みによる部分が大きいので、実際に購入する際には店頭で手にとって確認するのが良いだろう。
次回はガイドフレームとガイドリング編
次回は、ガイドフレームとガイドリングの素材や特性について説明したい。