クランクベイトの起源は1917年と言われており、もうすぐ生誕100周年を迎えようとしている。今回はクランクベイトの素材、ボディ形状、リップ形状ごとの特徴とその違いについて説明する。
クランクベイトにおける素材の違い
ウッド
主にアメリカのメーカーで作られているクランクベイトに使用されることが多い素材。ウッドを使ったルアーは手作業で作るため値段が高く、メーカーによっては製品ごとにムラが出ることが多い。素材には「バルサ」「シダー」「ジェルトン」といった3つのものがある。
バルサ
ウッド素材の中で最も使用されることが多い。性質としては3種類の中で最も浮力が高い。また、波動が弱くアピール力が他のものと比較して低いのが特徴だ。
シダー
浮力が低く、大きい波動を出すことができる。水温が低く魚の頭が働いていない冬などに有効だ。
ジェルトン
バルサとシダーの中間的存在で、バランスに優れている。
ABS製(プラスティック)
中空ボディになっており、ウエイトの量で浮力調整が可能。材料費が安い上、金型で作られるので大量かつ安価で生産が可能だ。現在のクランクベイトの主流になっている。
発砲ウレタン
ウレタン樹脂に発泡剤を加えて作ったもので、プラスティックでウッド素材に近いアクションを出すことができる。注型成型なのでルアーの製品ごとのムラが少なく、同じ品質で作ることが可能だ。ひとつ当たりのコストはABS製よりも高い。
クランクベイトにおけるボディ形状の違い
ラウンドボディ
正面から見た時に丸い形状をしているクランクベイト。水を受け流すため、波動が小さくピッチが速いアクションをする。
フラットサイド
正面から見た時に四角形に見え、側面は平らな形状なのが特徴。水を押す力が強いためウォブル系のアクションになりやすく、活性が高い時にも見切られにくい。
クランクベイトにおけるリップ形状の違い
ラウンド
丸形のリップをしており、物に当たった時に絡みつくようにアクションしてくれる。障害物に付いている魚を釣りたいときに重宝する。
スクエアー
三角形のように角ばったリップをしており、よく水を噛むためキビキビとしたアクションを出すことができる。何かに当たった際は物からルアーがはじけるようなアクションをするので、リアクションで魚を食わすことができる。
コフィン
スクエアーリップの角を取った形状で、ラウンドリップとスクエアーリップの中間的なアクションを出せる。汎用性が高いのでひとつ持っていて損はないだろう。
色々なクランクベイトを試してみよう
今回紹介した以外にもブレードがついていたり、ボディが連結式になっているなど多種多様な形状のものがあるクランクベイト。各クランクベイトの特性を理解して、フィールドや状況ごとで使い分けるようにしたい。